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年代判別の手引き

シリアル&仕様変遷表

1946年
レオ・フェンダーとドク・カフマンによって前年設立されたK&Fがフェンダー社へと変更  
1950年
史上初の量産型ソリッド・エレクトリック・ギター、ブロードキャスター発売 メイプル・1Pネック、25 1/2インチ・スケール、ホワイト・アッシュ・ボディ、ブロンド・フィニシュ、ブラック・ベークライト・ピックガード
1951年
ブロードキャスターのモデル名がテレキャスター(2PU)、エスクァイア(1PU)ヘと変更、史上初の量産型ソリッド・エレクトリック・ベースとなるプレシジョン・ベース発売 メイプル・1Pネック、34インチ・スケール、ホワイト・アッシュ・ボディ、ブロンド・フィニッシュ、ブラック・ベークライト・ピックガード、シングルコイル・ピックアップx1
1954年 / sn:〜6,XXXs
ストラトキャスター発売
プレシジョン・ベース:ピックガードがホワイト・1P、ストラトキャスター・タイプのコンター加工付きボディ、2トーン・サンバースト・フィニッシュへ<
メイプル・1Pネック、25 1/2インチ・スケール、ホワイト・アッシュ・ボディ、2トーン・サンバースト・フィニッシュ、ホワイト・1Pピックガード、シングルコイル・ピックアップx3,シンクロナイズド・トレモロorハード・テイル・ブリッジ
1955年 / sn:〜8,XXXs
テレキャスター・ピックガード1Pホワイトへ
1956年 / sn:〜1X,XXXs
ジュニア・モデル、ミュージックマスター(1PU)、デュオ・ソニック(2PU)発売
ストラトキャスター、プレシジョン・ベースのボディ材がアルダーへと変更(ブロンド・フィニッシュは引き続きホワイト・アッシュ材)
メイプル・1Pネック、22 1/2インチ・スケール、ポプラ・ボディ、オフホワイト・フィニッシュ、ゴールド・アナダイズド・ピックガード、1シングルコイル・ピックアップ(ミュージックマスター)、2シングルコイル・ピックアップ(デュオ・ソニック)
1957年 / sn:〜2X,XXXs
プレシジョン・ベースがスプリット・ピックアップに  
1958年 / sn:〜3X,XXXs
ストラトキャスター、プレシジョン・ベースが3トーン・サンバーストへ
ジャズマスター発売
ローズウッド/メイプル・ネック、25 1/2インチ・スケール、アルダー・ボディ、3トーン・サンバースト・フィニッシュ、ゴールド・アナダイズド・ピックガード、フリー・フローティング・トレモロ、
1959年 / sn:〜4X,XXXs
全てのギター/ベースがロースウッド・フィンガーボードへ
ストラトキャスターのピックガードが3Pホワイトへ
プレシジョン・ベース、ジャズマスターのピックガードがトータス柄へ
テレキャスター・カスタム、エスクァイア・カスタム発売
ロースウッド/メイプル・ネック、25 1/2インチ・スケール、アルダー・バウンド・ボディ、3トーン・サンバースト・フィニッシュ、ホワイト・3Pピックガード
1960年 / sn:〜5X,XXXs
ジャズ・ベース発売 ローズウッド/メイプル・ネック、25 1/2インチ・スケール、アルダー・ボディ、3トーン・サンバースト・フィニッシュ、トータス柄ピックガード、2シングルコイル・ピックアップ、スタック・コントロールx2、
1961年 / sn:〜7X,XXXs
6弦ベース、ベース・ギターVI発売 ローズウッド/メイプル・ネック、30インチ・スケール、アルダー・ボディ、2シングルコイル・ピックアップ、フリー・フローティング・トレモロ
1962年 / sn:〜9X,XXXs
ジャガー発売
フィンガーボードのローズウッドが厚いスラブボードから薄いラウンド・タイプへ
ローズウッド/メイプル・ネック、24インチ・スケール、アルダー・ボディ、3トーン・サンバースト・フィニッシュ、トータス柄ピックガード、フリー・フローティング・トレモロ、
1963年 / sn:〜L2X,XXXs
   
1964年 / sn:〜L6X,XXXs
ムスタング発売
主要モデルがゴールドの大型トランジション・ロゴへ
ローズウッド/メイプル・ネック、24インチ・スケール、ポプラ・ボディ、2シングルコイル・ピックアップ、ダイナミック・トレモロ
1965年 / sn:〜L9X,XXXs
ストラトキャスターをはじめ、テレキャスターを除く全てのモデルがラージ・ヘッドストックへ
テレキャスターにメイプル・キャップ・フィンガーボード・オプション
エレクトリックXII発売
5弦ベース、ベースV発売
ローズウッド/メイプル・ネック、25 1/2スケール、アルダー・ボディ、2スプリット・ピックアップ、12弦モデル
1966年 / sn:〜1XX,XXXs
ムスタング・ベース発売
セミ・アコースティック・モデルのコロナド・シリーズ発売
 
1967年 / sn:〜2XX,XXXs
テレキャスターを筆頭に主要モデルがブラックの大型CBS・ロゴへ  
1968年
"テレキャスターにスィンライン、ピンク・ペイズリー、ブルー・フラワー発売
オリジナル・プレジション・ベースのリイシューとなるテレキャスター・ベース発売"
 
1969年
ストラトキャスターにメイプル・キャップ・フィンガーボード・オプション
テレキャスターにローズウッド・モデルが発売
 
1970年
主要モデルに1Pメイプルが復活
エスクァイア、エスクァイア・カスタムが製造完了
ジュニア・モデル、ブロンコ、ミュージックマスター・ベース発売
 
1971年 / sn:〜3XX,XXXs
ストラトキャスターのトラスロッド・キャップがヘッドストック側へ移動、同時に3ボルト・ジョイントに  
1972年
テレキャスター・カスタムがセカンド・バージョンへと推移
テレキャスター・スィンラインが2ハムバッキング・ピックアップへ
テレキャスター・デラックス発売
フロントにハムバッキング・ピックアップ、リアにシングルコイル・ピクアップ(カスタム)、2ハムバッバッキング(デラックス)、4コントロール・ノブ、大型ブラック・ピックガード、トラスロッド・キャップはヘッドストック側、3ボルト・ジョイント
1973年 / sn:〜5XX,XXXs
   
1975年
プラスティック・パーツ類が徐々にブラック、ボディ材がアルダーからホワイト・アッシュへと徐々に移行
ジャズ・ベースのトラスロッド・キャップがヘッドストック側ヘと移動、同時に3ボルト・ジョイントに
 
1976年 / sn:〜6XX,XXXs / sn:7,600,000〜
シリアル・ナンバーがヘッドストック・フェイスへ移動
スターキャスター発売
ローズウッド/メイプル・ネック、25 1/2インチ・スケール、ホワイト・アッシュ・セミ・アコースティック・ボディ、2ハムバッキング・ピックアップ
1977年 / sn:〜S7XX,XXXs
ストラトキャスターに5ウェイ・セレクタ採用
1978年 / sn:〜S8XX,XXXs
   
1979年 / sn:〜S9XX,XXXs
ストラトキャスター発売25周年を記念したアニヴァーサリー・モデル発売
リードI、リードII発売
ローズウッドorメイプル1P/メイプル・ネック、25 1/2インチ・スケール、ホワイト・アッシュ・ボディ、1ハムバッキング(リードI)、2シングルコイル・ピックアップ(リードII)
1980年 / sn:〜E0XX,XXXs / sn:〜S9XX,XXXs
ブラス・ハードウェアを搭載したデラックス・モデル、ザ・ストラト,プレシジョン・スペシャル発売  
1981年 / sn:〜E1XX,XXXs / sn:〜S9XX,XXXs
スーパー・(ウォルナット・)ストラト、ウォルナット・プレシジョン・スペシャル発売
ゴールド・ストラト発売
ヴィンテージ・テレキャスター発売
ブラック・アンド・ゴールド・テレキャスター発売
ジュニア向けにバレット・シリーズ発売
 
1982年 / sn:〜E2XX,XXXs / sn:〜S9XX,XXXs / sn:V00,000〜
ストラトキャスターがスモール・ヘッドストックへ
ヴィンテージ・ストラトキャスター、ジャズ・ベース、プレシジョン・ベース発売
 
1983年 / sn:〜E3XX,XXXs / sn:〜VXX,XXXs
既存モデルが一旦製造完了、新たにスタンダード・シリーズ、エリート・シリーズ、ヴィンテージ・シリーズという3ラインがスタートする  
1985年
ブランドの売却に伴ってランナップが再び見直される。アメリカン・スタンダード・シリーズ、アメリカン・ヴィンテージ・シリーズ発売  

※sn:Serial Number

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TOMUJI OHTANI
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1955 FENDER Esquire

 それでは、簡単な仕様変遷を追ってゆくことにしよう。1950年に発売されたブロードキャスター/テレキャスター、そして51年のプレシジョン・ベースには共通性が多い。ネックはメイプル材を使用した1ピース構造で、ボルトによってボディとジョイントされている。このボルトを使ったネック・ジョイントはほぼ全てのフェンダー・ギターに共通した特徴ということができる。ボディに使われているのが、ホワイト・アッシュ材で、木目を引き立たせるべくブロンド・フィニッシュ(木目の透けたオフ・ホワイト)が施されている。「ボルト・ジョイント」「ホワイト・アッシュ」、「ブロンド・フィニッシュ」、そして後から加わる「アルダー」などはフェンダー楽器のキーワードであり、レオ・フェンダーが初めてエレクトリック・ギターの中に取り入れたものであり、フェンダー・ギター/ベースの成功によって、その後に一般化したものも多い。この時代のピックガードにはブラックのベークライト板が使われれいるが、これは以前レオがラジオ・ショップを経営していたことによる(ベークライト板はラジオ等の配線基板として使われてきた)。

 1954年に発売されたストラトキャスターには、ホワイト・プラスティック・パーツが組み込まれ、ボディには、大きくなった面取りとコンター加工、2トーン・サンバースト・フィニッシュが施されていた。そして、この仕様が同年からのプレシジョン・ベースへと転用される。また、ストラトキャスターのヘッドストック・シェイプは、その後発表されるフェンダー・ギター/ベースに共通するデザインとなる。1956年には、アルダーをボディ材として採用、これ以後の大半のギター/ベースには標準的なボディ材としてアルダーが使用される。例外はブロンド・フィニッシュ。木目を生かしたこのフィニッシュでは、ホワイト・アッシュ独特の強い木目が必要であり、年代に関係なく常にホワイト・アッシュが使用されている。1958年に発売されたジャズマスターからは、今までの2トーン・サンバーストに赤が加わった3トーン・サンバーストがレギュラーとなる。また、同モデルから採用されたローズウッド・フィンガーボードは、1959年に全モデルへと拡大されていく。

 1964年には今までの線の細いスパゲティ・ロゴからゴールドの大型トランディション・ロゴへと順次変更され、1965年末には、テレキャスターを除く殆どのモデルのヘッドストックが、“ラージ・ヘッド”と呼ばれる大型のものへと切り替わる。また、メイプル・ネック対するリクエストに答えて、メイプル製のフィンガーボードをメイプル・ネックに合わせたオプションが用意されたが、その殆どはテレキャスターであった。

 1967年には、テレキャスターを筆頭として順次大型ブラックのCBSロゴへと切り替えられた。1969年には、ネックのフィニッシュがラッカーからポリエステルへと変更されたことで、ネックの感触が白くプラスティックっぽいものとなる。また、1971年末にストラトキャスターのトラスロッド・ナットがヘッドストック側へと移動、同時にボディ/ネックをジョイントしていたボルトは4本からマイクロ・ティルト機構を盛り込んだ3ボルト・ジョイントへと変更される。1974年末にはジャズ・ベースにも同じモデルチェンジが行われる。

 1954年にブラックからホワイトへと変更されたピックガードは、1975年に再びブラックへと変更され、順次ピックアップ・カバー等のプラスティック・パーツ類もブラックへと変更される。ボディ材として使用されてきたアルダーは、よりヘヴィで重量のあるホワイト・アッシュ材へと推移していくのもこの頃である。1976年には、今までジョイント・プレートに打刻されていたシリアル・ナンバーがヘッドストック・フェイスへと移動。このタイプのシリアル・ナンバーの基本的な読み方を紹介しよう。左の“S”は“セブンティーンス”を指し、次の数字が製造年となる(ex.1978年はS8XXXXX)。従って1980年代には“エイティーンス”を示す“Eシリアル”が、1990年代には“ナインティーンス”を指す“Nシリアル”が登場する。しかし、一方ではS9〜という79年型シリアルが1983年まで使われれるなど、厳密に製造年に対応しているわけではない。

 1981年に限定モデルとして企画されたヴィンテージ・テレキャスターは、人気モデルとしてレギュラー化され、翌82年には、ストラトキャスター、ジャズ・ベース、プレシジョン・ベースのリイシュー・モデルも加わる。一方で、レギュラー・モデルが一新されるのが1983年。今までのレギュラー・シリーズは一旦生産が完了、新たにスタンダード・シリーズ、エリート・シリーズ、そしてヴィンテージ・シリーズという3つのラインが発表される。

 1985年にフェンダー・ブランドが現在のフェンダー社へと移行したのに伴って生産工場も移転、再びラインナップの見直しが行なわれる。ヴィンテージ・シリーズ、アメリカン・スタンダード・シリーズという2つの軸を中心とした新しい生産体制によって、楽器のクオリティは大きく向上し、現在へと続く快進撃が始まった。

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 レオ・フェンダーが1946年に設立したフェンダー社は、テレキャスター、ストラトキャスターをはじめとする数々のエレクトリック・ギターやベース、そしてアンプ類を世に送り出してきた。今日では、エレクトリック・ギター・ブランドの代表格として君臨するとともに、かつて製造されてきたギター/ベース達は、現在ヴィンテージ・ギター市場で人気を博している。

 フェンダー・ブランドは1965年にレオ・フェンダーからCBS(コロンビア・ブロード・キャスティング)ヘと売却され、また1985年には現在のフェンダー・ミュージカル・インストゥルメンツ・コープの手によって経営されるようになる。しかし、レオ・フェンダーがかつて開発したギター/ベース/アンプの多くは、細かいモデル・チェンジを繰り返しながら、現在もエレクトリック楽器のスタンダードとして製造されている。

 フェンダー・ギター/ベースの製造年を正確に割り出すことはなかなか難しい。全ての楽器はユニークなシリアル・ナンバーを持ってはいるものの、これらは製造順に割り振られているとは言い難く、製造年を示す大まかな参考資料にすぎない。フェンダー・ギター/ベースの発売年や共通したモデルチェンジの様子をまとめた表を作成したので、シリアル・ナンバー・リストと合わせて製造年を割り出す際の参考にしてほしい。また、両項目には幾つもの例外があり、それらの内容をもって製造年を保証する根拠にはなり得ないことを理解しておいてほしい。

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